UPSやCRAH(CRAC)は、極めて重要な設備です。
データセンターに関わる人であれば、何を指すのかすぐに理解できるでしょう。
UPSは比較的なじみがあるのではないでしょうか。病院などにも設置されています。
UPS:Uninterruptible Power Supply(無停電電源装置)
病院を例に挙げると、ペースメーカーなど入院患者の生命に直結する医療機器は電気によって動作しています。停電によってこれらの機器が停止することは、決してあってはなりません。そのため病院にはUPSが設置されており、停電時でも電力供給が継続される構成になっています。
データセンターも同様です。UPSは、患者にとってのペースメーカーのように、データセンターの「心臓部」を支える存在です。
その心臓部とは、サーバールーム内に設置されたラック群です。そこには企業の重要なデータが蓄積されており、AWSやGoogle Cloudといったクラウドサービスも提供されています。当然ながら、停電によるサービス停止は許されません。
CRAH(CRAC)とは
CRAH:Computer Room Air Handler
CRAC:Computer Room Air Conditioning
日本語では、
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コンピュータールームエアハンドラー(CRAH)
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コンピュータールームエアコン(CRAC)
と呼ばれます。
サーバールーム内には無数のラックがあり、大量の電力を消費しながらデータ通信を行っています。その結果、大きな発熱が生じるため、適切な冷却が不可欠です。
そのために設置されるのがCRAHやCRACといった空調機器です。巨大な空調設備によって冷風を常時供給し、サーバーを適切な環境に保っています。
重要なのは、単に温度を下げるだけではないという点です。湿度管理も極めて重要です。サーバーはパソコンと同様に精密機器であるため、温度と湿度の両方を適正範囲に維持する必要があります。
高調波問題との関係
さて、本題に入ります。
これらの機器は、半導体素子によるスイッチング動作によって動作しています。
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UPS:交直変換・直交変換(整流・インバータ)
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CRAH:インバータ制御
このような電力変換過程において、高調波が発生します。
高調波は電力品質を悪化させ、機器の誤動作や発熱増大、設備トラブルの原因となります。そのため、適切な高調波対策が不可欠です。
本テーマについて、電気主任技術者試験でも頻出の内容と関連付けながら、復習していきましょう。
