昨年度、2025年(令和7年度)の電験一種二次試験は、合格率31.7%という非常に高い数字となった。
実に772人が受験し、245人が合格している。
では、なぜここまで合格率が上がったのか。
もちろん試験全体を見なければ一概には言えないが、個人的にその一因として非常に大きかったのではないかと思う問題がある。
それが、機械・制御の問2「誘導機」である。

電験二種を勉強している人なら、この問題を見て驚いたのではないだろうか。
というのも、電験一種の二次試験で誘導機が出題されるのであれば、
比例推移
一次巻線抵抗(温度変化を伴う)・リアクタンスの算定
無負荷試験
拘束試験
等価回路からの諸量計算
始動トルク
最大トルク
といった、いわゆる誘導機の王道問題を想像する。
ところが、今回の問2はそうではなかった。
電流、出力、トルク、そして滑り。
もちろん誘導機の基本事項ではある。
しかし、やっていること自体は電験二種でも十分に扱われるレベルの基本計算である。
しかも、問題を見ていて「ここが罠か?」と思わせるような要素もほとんどない。
極対数を取り違えさせるような設定もない。
相電圧と線間電圧を混同させるような仕掛けもない。
複雑な等価回路を組ませるわけでもない。
本当に、素直に公式へ数字を入れて計算していく問題である。
電験二種の勉強をしている人がこの問題を見たら、
「これ、一種の二次試験だよね?」
と思ってしまっても無理はない。
特に一種の機械・制御は、限られた時間の中で難しい問題を処理することが要求される科目である。
その中で、このレベルの誘導機問題が丸々一問出題された。
個人的には、「さすがに一種としては簡単すぎないか?」と言いたくなる。
もちろん、簡単な問題が出題されること自体が悪いわけではない。
一種二次試験だからといって、すべての問題が超難問である必要もない。
しかし、「一種二次試験の機械・制御で出す誘導機の問題として、これはどうなのか」という疑問は残る。
少なくとも私は、この問題を見て、
「これは一種受験者にとって、かなり大きなサービス問題だったのではないか」
と感じた。
そして何より驚いたのが、2025年度の一種二次試験全体の合格率が31.7%だったことである。
これは前年の15.6%から大きく上昇している。
もちろん、合格率上昇の原因をこの問2だけに求めることはできない。
他の問題の難易度や採点基準など、複数の要因があるからだ。
それでも、電験二種を勉強してきた身からすると、
「一種の機械・制御で、この誘導機を出すのか……」
というのが正直な感想である。
一種受験者にとってはありがたい問題だっただろう。
しかし、「電験一種」という試験の難易度を考えると、個人的にはかなり物足りない問題だった。
これが2025年度の電験一種「機械・制御」問2を見た私の率直な感想である。
一種としては、さすがに簡単すぎる。